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「それじゃあ結局カードで妥協したんだ?」
「そうするしかなくてね。このカードを貰った」
《氷塊の魔剣士》
高志が見せたカードにはそう書かれてあった。
「……なんて言うかかっこよいカードだねー。高志っぽい」
「同意ー」
キャラクターデザインもさることながらイラスト外にもいろいろとグラフィックが施されていて、なんというかいかにもレアカードといった感じである。
超高そう。
「そうだよね。だからこれは俺が自分で持ってることにする。……綺麗系のカードならみずきにあげたかったんだけど」
「ん、なんかいったか?」
高志の言葉の途中で車が後ろから走ってきた為、後半部分よく聞こえなかった。
それはみずきも同じなのか高志の顔をしげしげと見ている。
「いや、なんでもないよ」
再び何故か不機嫌顔な高志。
やっぱりなにかあったのか?
高志の顔を覗いていると不意に高志が口を開いた。
「俺やっぱりお前には負けたくねぇわ」
はっ、なにを今更。
「俺だって負けたくねぇよ」
「ははっ、そういう意味じゃねぇよ」
俺の答えに高志は少し笑ってそう言った。
じゃあどういう意味だってんだよ。
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