新たな世界

3/5
前へ
/49ページ
次へ
一刀は光の中にいた。 なにも無い真っ白な世界。前を見ると微かに景色が見える、買い物をした街、友達と共に過ごした学校、家族と笑い、喧嘩し成長してきた家。 後ろを振り向くと華琳が泣いているのが映っている。今から駆け出し後ろから抱き締めたら彼女はどんな風に驚き、安心した顔を見せてくれるだろう。「やっぱ、戻ってきた」と言えばどんな笑顔をみせてくれるだろう。 しかし、前に進まなきゃいけない。自分の為に。何より華琳が流してくれた涙を無駄にしないために。 一刀は覚悟を決めゆっくり元の世界へと向かい歩き始める。
/49ページ

最初のコメントを投稿しよう!

149人が本棚に入れています
本棚に追加