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一刀は光の中にいた。
なにも無い真っ白な世界。前を見ると微かに景色が見える、買い物をした街、友達と共に過ごした学校、家族と笑い、喧嘩し成長してきた家。
後ろを振り向くと華琳が泣いているのが映っている。今から駆け出し後ろから抱き締めたら彼女はどんな風に驚き、安心した顔を見せてくれるだろう。「やっぱ、戻ってきた」と言えばどんな笑顔をみせてくれるだろう。
しかし、前に進まなきゃいけない。自分の為に。何より華琳が流してくれた涙を無駄にしないために。
一刀は覚悟を決めゆっくり元の世界へと向かい歩き始める。
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