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「だーかーら、そんな辛いならはやくコクってすっきりすれば?」 「そんな簡単にはいかないよ。」 「ふーん。」 冬が近づいてき寒さが身に凍みる。 「だいたい、みんながみんな真優ちゃんみたいに上手くいくわけじゃないし。」 「そんなことないよ。」 そう言いながら、私はセーターの裾を伸ばして手を入れる。 私服で通っていた小学校とは違い、中学では制服があるからありがたい。 (それにしても、この制服ダサいよな。) どこか昭和を思い出させるようなその制服を見ながら、話を聞いていた私はあることに気付いた。 「ねえ、玲奈は?」
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