第一章

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「コイツがしゃべったのか……?」 「やはり下等な地球人、この程度の知能しかないようだな。」 電子音の声は、鼻で笑うように言ってきやがった。 確かに俺はそれほど賢い奴じゃないが、身も知らない宇宙人風情にコケにされるのは、流石に腹が立つ。 「お前は誰なんだ?ここに何しに来た?」 俺の質問に、本人ではなく長門が答えた。 「名前はペダン星人。目的は地球侵略。」 「ち、地球侵略!?」 俺は思わず声を裏返しちまった。 そりゃあ俺がガキの頃に見ていた宇宙人のほとんどは、侵略が目的で地球に来ていた。 だがあれは所詮フィクション。 この間までは本物の宇宙人との遭遇に驚いていたくらいだ。 更に今度は侵略宇宙人との御対面だからな。 声が裏返ったって仕方ないだろう。
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