【時】の軸

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―【縁(ゆかり)の糸に】― 縁(ゆかり)の糸に引き寄せられて 出逢う筈なき人に巡り会う。 いと可笑しき人の営み。 遥か経ちてその意味を知る。 縁(ゆかり)の糸に引き寄せられて 浮かんでは消えゆく泡沫(うたかた)の様に ほんの一時の交差であれど そこに必ずや意味がある。 連綿と続くその糸は 遥かなる時を越え 土地を越え 命を繰り返し 再び巡り会う。 糸をたどりて逆らわず ただその導く故を問う。 縁(ゆかり)の糸にいざなわれ 声無き高き声を聴く。 縁(ゆかり)の糸にいざなわれ 明日へと時を紡ぎゆく。
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