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黒「雨宮」 あまり喋らない龍司が話かけてきた。 「何?」 黒「・・・悠斗のこと・・・」 ドクン 黒「まだ憎いか?」 「・・・」 憎いか・・・ 前は殺したいくらい憎くかった。 でも乾が琉華の話をした時・・・ 乾は泣いていた。 琉華の死を乾のせいにして、乾を憎むことで生きてきた俺は、乾が琉華の死をどう受け止めているのか、俺は知らない。 考えたこともなかった。 乾は俺以上に苦しんでいたのかもしれない。 そんな乾を俺は・・・ さらに追い詰めた。 琉華が言っていた。 自分と同じ人だと。 お互いを誰よりも理解し、支え合って生きてる。 彼と出会って全てが変わった。 彼なしでは生きていけない。 彼も同じ気持ちだと言っていた。 乾も琉華を失って絶望していたのかもしれない。 俺みたいに。 いや・・・俺以上に。 黒「雨宮?」 「・・・」 黒「悠斗を・・・赦してやってくれ」 「・・・」 黒「頼む・・・」 「・・・もう・・・憎んでない・・・」 黒「え?」 「乾を憎むこと事態が間違いだった」 黒「・・・」 「琉華・・・妹の死は乾のせいじゃない」 黒「雨宮・・・」 「なぁ龍司・・・俺は・・・どうしたらいいんだ?」 乾を憎むことをやめたら 俺はどうやって生きたらいい? 黒「俺じゃダメか?」 え? 黒「・・・俺・・・雨宮を支えたい」 「・・・なんで・・・俺なんか・・・」 黒「俺は、 雨宮が好きだ」 ドキン 「乾が好きなんじゃないの?」 ドキン 黒「俺もはじめはそう思ってた」 ドキン 「なら・・・」 ドキン 黒「でも雨宮と一緒にいるようになって、気がついたら雨宮の事ばかり考えるようになってた」 ドキン 「・・・」 ドキン 黒「そんな時悠斗が背中を押してくれた。幸せになれって」 ドキン 「・・・」 ドキン 黒「俺はこれからもずっと雨宮と一緒にいたい」 ドキン 「俺は・・・」 ドキン 黒「好きだ」 ドキン 「っ・・・//」 すごくドキドキする。 龍司とずっと一緒にいたい。 今まで復讐のために生きてきたけど、今度は・・・ 龍司のために生きていきたい。 俺・・・ 「お・・・れも・・・すき・・・だ//」 end
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