第五話 『ひつようあく。』

195/243
前へ
/1182ページ
次へ
被害者が認めた虐殺は、あっと言う間に終わりを迎えようとしていた。 ラムダ族は皆、何も言わずに殺される事を望んだ。 そのお陰と言うべきか、大した時間もかけずに、ラムダ族の殆どを殺し終えた。 最後の一つである小屋の前に移動していると、一足早く扉が開いて、住人が姿を現す。 ラムダ族最後の一人、はまだ殺していないと気付いていた、彼女。 二人の子供を除いて、これでラムダ族を皆殺しにする事となる。 レモナは刀身に付いた血を振って飛ばし、彼女の傍へと、ゆっくりと歩いた。 これで最後、あなたを殺して、ラムダ族の村が終わる。 静かな虐殺行為が、やっと終わろうとしていた。
/1182ページ

最初のコメントを投稿しよう!

758人が本棚に入れています
本棚に追加