第五話 『ひつようあく。』

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ざくり、刎ね飛ばされた頭。 数回震えてから崩れ落ちた体は、首の断面が吹き上がった血に赤く染まる。 地面に長い刃を突き刺して、転がった頭をそっと掬い上げる。 穏やかな顔で目を瞑る、びぃの頭。 傷だらけで、血まみれで、それでも何故かひどく美しく見えた。 ぐ、と涙が込み上げて来るのを感じた時、子供達が悲鳴を上げながら、びぃとレモナの元に駆け寄ってきた。   _,, ( ;A;)「おかーさん、おかーさんっ!?」 (;`-´)「おばさんっ!!」   _,, ( ;A;)「おがぁざんっ! ぁっ、うわぁぁああああああんっ!!」 |゚ノ ∀ )「…………」 子供の泣き声は、どうしてこうも、苦しくなるのだろう。
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