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昨日の出来事を要約して説明する怜奈。
その過程で触れた、自分達が生き霊である事も、序でに説明しておいた。
「俺達が生き霊で13鬼将が死霊である、そこは分かった。いや、いまいち分からんが……」
涼介の顔は、分からないというよりは信じられない、といった所だ。
分からないと言いたげな顔をしているのは、寧ろ浅葱の方だった。
「分からんのは生き霊と死霊が混在している、ここは何なんだ?って事だ」
それは怜奈も行き着いた疑問であり、まだ晴れていない疑問の一つだった。
その答えを知らない怜奈は、変わらずその場で正座している夜宵を見詰める。
「お話、終了?」
先程の遣り取りを聞いていた夜宵は、怜奈の目が何を訴えているのか分かっている筈だが、その答えを口にする素振りは見せなかった。
聞いた所で、それは貴女達が考える事、などといった事を言って答えないのだろうが。
「それは私にも分からないの、仮面男も答えなかったし……」
「あぁ、言われてみればそうだったな。悪い」
愚問だった事を詫びる涼介に対し、怜奈は首を振ってそれに応えた。
「静は今までの話……、分かった?」
先程から黙ったまま、話に参加しようとしない浅葱に、怜奈は不安げに首を傾ける。
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