過去と未来の間

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天使の名前? なるほど、外人みたいな名前と日本人みたいな顔が合ってないと思ったけど、渾名みたいなものか。 アフさん、綺麗な人だなぁ…… 納得していた怜奈はアフを見入っている横で、夜宵は数度頷いて口を開いた。 「お人形さん、博識」 「……お人形さんじゃない」 いや、巧みな比喩だ。 静はお人形さんみたいだもん。 クスッと笑った怜奈だったが、気になった事があったので夜宵を見た。 「こいつらは何番なの?」 「何番?」 綾女は13、夜宵は12。 この鬼達が13鬼将なら、同じ様にお面の目尻に番号が振ってある筈だ。 しかし主語が無い為、上手く伝わらずに聞き返す夜宵。 それらを余所に、浅葱が口を開いた。 「……チキン南蛮?」 「お人形さんは、ほっといて良いから」 浅葱を視界に入れる事なく、主語を付け足した質問を再度する怜奈。 膨れる浅葱を涼介が宥める最中、夜宵はそれに答えた。 「7番」 「……三人共、7番なの?」 頷く夜宵を見た怜奈は、少し驚いた顔をするのだった。 一人に対して振られた番号だとは言われていないが、一つの数字に数人が居るとは思っていなかったのだ。 「数字って、何の為にあるんだ?」 浅葱の機嫌が直った所で、涼介は夜宵に質問をする。 怜奈も言われて気になったのか、その質問に便乗する形で夜宵を見詰めた。
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