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事故が起こった日から
俺はずっと仕事の合間をぬって病院に来ていた。
少しずつだが、
菊は俺に心を
開いて来た。
一ヶ月もたつと
かなり心を開いてくれた。
「ふふ
アーサーさんって本当におもしろいですね。」
ズキッ
過去の菊に
かさなった。
『アーサーさんは
私をいつも笑顔にさせてくれますね。』
そうやって微笑んだ
君は本当に綺麗で、可愛かった。
俺がボーっとしていたので菊が心配したらしく、声をかけてきた。
「アーサーさん…?」
「ぁ…悪い…。
……っ!!」
不安そうに浮目づかいでみてくるのは、
昔とかわらない――。
でも………、
なんか違うって思う俺はおかしいのだろうか?
菊は目の前にいるのに、俺は本当の菊をさがしている……。
「………っ。」
もう―――堪えられない。
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