56人が本棚に入れています
本棚に追加
───6年前・リクミア王国
「…やっぱり、汚らわしい」
この国の王女様、クレアが死体となってしまった衛兵を見てうなっていた。
「クレア様!?これは一体…!」
「…死体の山?」
「そ、そうではなくて!!」
「…私の犠牲者?」
「クレア様の!?」
異変に気付いた近衛兵がクレアの無事を確認し、周囲を警戒する。
「…勘違い?」
クレアの手によって消された衛兵。
この近衛兵はクレアを狙う輩に
やられたと勘違いをしているようだ。
「…お馬鹿さんは、嫌い」
「!!…クレア、様?!」
「バイバイ」
じきに他の兵士達も異変に気付きやってくるだろう。
その前に、自分が動かなくては。
「…先手必勝」
近衛兵が消されてから僅か一時間。
たった一人の少女によって、王国は滅亡した。
.
最初のコメントを投稿しよう!