56人が本棚に入れています
本棚に追加
*あの日*から一週間。
いまだにテレビや新聞では大々的に取り上げられていた。
『リクミア王国 謎の壊滅! 生存者0』
王女として、自分の顔は広く知れ渡っている。
それを理解した上で、フランスの秘境・ジュレに身を隠しているクレア。
「クレアちゃーん?」
「はーい…おばさん?おはようございます(*^^*)」
「おはよう(^^)はい。これ、おすそ分け」
「え!?こんなに…?ありがとうございます(^^*)」
…すっかり馴染んでいる。
仮にも一国の王女だという──顔や名前が知られているという──自覚はないのだろうか。
「…そろそろ、活動開始ですかね?」
誰に言うわけでもなく、一人呟く。
「…ベル様はご無事でしょうか」
.
最初のコメントを投稿しよう!