メリ子

クリスマス

三十分後。

「うっ……く……っ」

粘土細工のようないびつな早苗ちゃんが大量に散らばる病室で、俺は目に涙を浮かべるメリ子のメンタルケアにあたっていた。

「出ぁーせーなーいーぃぃぃっ!!うあああああぁぁぁーんっ!!うあああああ」

「泣くなよっ！お前はよく頑張ったよ！メリ子は頑張ったじゃないかっ！もうその気持ちだけでおじさんは十分嬉しいからっ！」

「いやああああああ!!あっあんあんなにっ!!ひっくっ……あんなにおじいちゃまと練習してきたのにぃいいいっ!!ああああ！うぐっ」

「泣くなってっ。大丈夫っ！メリ子の気持ちは十分受け取ったからっ！」

だれか助けてください。ナースコール押してもいいですか？お願いだから誰かこの子のお母さんを呼んでください。