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そして、ふと。
思い付いて妻に伝える。
「なぁ、サエ?」
「ん?」
「たぶん、お腹の子、女の子だ」
妻の、膨らんだお腹に向かって話しかける。
「早く出てこいメリ子~」
「ちょっと万寿夫さんっ!!なにその変な名前っ!!」
「あはははははははは!!」
「全く……、どこから出てきたのよメリ子なんてっ」
「んー……、窓からっ。あははははは」
「意味わかんないっ!!」
妻の、一文字眉毛を見て思う。
俺はメリ子をもう一度この目で見るまで、死ねない。
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