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もっと、子供と遊んでおけば良かったな……。
こんな早くに人生が終わるのなら。
もっと、子供と。
もっと、妻と。
もっと、やりたいことを。
もっと、好き勝手に。
もっと、もっと、もっと。
手が、冷たくなる。震えてくる。考えてはいけないと思ってはいるけれど、こんなところに一人にされたらイヤでも考えてしまう。
妻のお腹の中には二人目の子供もいるんだぞ。このままだと生まれてくる赤ん坊の顔も見れないまま、俺はこの世から消えてしまうのかもしれない。
神様ってのは、時に残酷な現実をプレゼントしてくれる。
くそ。なんで俺が。
なんで俺なんだよ。
のんきに晴れ渡った青空を睨み付け唇を噛み締める。
ふと。
おかしなものが視界に入った。
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