6人が本棚に入れています
本棚に追加
「めめめめ……めりっ……子?」
「そうよ。DQNネームとか言わないでよね。おじいちゃまが一生懸命考えてくれた名前なんだからっ」
「どきゅん?」
眉毛をつり上げながら舌っ足らずな口調で強気にしゃべる、なんだか誰かによく似ている気がする。誰だっけ?
てか、おかしいだろ。窓からすり抜けて来た女の子とこんな普通にしゃべってるなんて。
「さて、おじちゃん。あたし忙しいのよ。早く済ませてね?何が欲しいの?」
「…………は?」
うちの息子にも負けないぶっ飛びすぎな話の内容。昨日の医者の話より理解不能だ。
「んもぉおっ!!おじちゃんしらないのっ?今日はクリスマスなのよっ?」
「え?……ああ、12月24日だね……」
「ねっ!だからあたしが来たんじゃない!ほら早く何が欲しいか言って!!」
「え……?なんで?」
「んもぉお!!クリスマスだからよ!!」
「なんで……君に?」
「サンタだからよ!!」
「え?」
「あたしがっ!サンタだから!早くお願いしなさいって言ってるのよ!!」
「…………え?」
俺の思考回路はそこで一時停止した。
最初のコメントを投稿しよう!