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† † †
茶を飲み終え、依は湯呑みを盆に返す。
人形はくるりと方向転換をし、今度は沙華の元へと戻った。
「アリガトウは?」
「え、あ、有難う御座います」
ボクにじゃないヨと笑う。
人形がいつの間にか依の方を向き、じぃっと見ている。
「どうヨ、不思議でしょ、そう言われると待ってるように見える」
ぽむぽむと人形を撫で、沙華は茶を注ぎ盆に乗せた。
人形は真っ直ぐに依の元へ来る。
「今度はお礼言わなきゃ、寝てる間にイタズラされちゃうかもヨ?」
「沙華さんじゃないんですから…」
茶を受け取り、それでも気になって、でも言うのは悔しいと撫でてやる事にした。
人形は誇らしげに立っていた。
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