学園

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朝、目が覚めて真っ先に思い浮かんだ想い… 「…学校、行きたくないなぁ」 彼女…雛菊咲華はいわゆる 落ちこぼれ というものだった。 彼女は先天的な魔力は少なくなく、むしろ多いほうなのだが… 魔法を発動しても相手にぶつけることができない。 肉弾戦になると相手を傷付けるのが怖くてろくに攻撃もできない。 彼女は優しすぎたのである。 しかしそんな彼女だからこそ、恵まれた友人に会った。 それが… 「さーきーかー! 早く起きなよもうっ!」 彼女、ヒルデ・カルマである。 「ほらっ!早く起きて支度しなよ! じゃないとボクまで遅刻しちゃうじゃんか!」 ちなみに僕っ娘。 …そんな関係ないことはさておき。 「ほらほら!今日は使い魔召喚の日でしょ!」 あと魔武器の作成もね。 と、ベッドの中で付け足す。 「あー…もう! 早く行くよ!」 ついに我慢できなくなったのか、咲華の被る布団を引き剥がす。 「うー!うー!」 「そんな可愛い声出してもダメ! ほら、準備!」 そう言ってヒルデは部屋を出て行く。 「…仕方ない、行こう」 ため息を一つ吐き、のろのろと準備をする。 遅い!とヒルデが言うのはまた別のはなし…  
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