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想い
「親と子であるから、臣民は可愛いから旅の苦をさしてあるのに、苦に負けてよくもここまでおちぶれて仕まうたな。
鼠でも三日先のことを知るのに、臣民は一寸先さへ分からぬほどに、よう曇りなされたな、
それでも神の国の臣民、天道人を殺さず、食べ物がなくなっても死にはせぬ、ほんのしばらくぞ。
木の根でも食ふて呉れ。
闇のあとには夜明け来る。
神は見通しざから、心配するな。
手柄は千倍万倍にして返すから、人に知れたら帳引きとなるから、人に知られんやうに、人のため国のため働けよ、それがまことの神の臣民ぞ。」
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