61人が本棚に入れています
本棚に追加
/10ページ
『お母さん?お父さん?椿ねぇ?雪にぃ?どこー??』
燃え上がる神社の中で1人の小さな幼き少女がバタバタと走りながら叫んでいた。
『つっ!?お母さん!!お父さん!!椿ねぇ!!雪にぃ!!ねぇ、なんで返事してくれないの?』
少女は血まみれになって横たわっている家族とその傍でニタリと不気味な笑みを浮かべている男性達を見つけ、駆け寄った。
『許さない……コロシテヤル!!!!』
《や、止めてくれ!?止めてk(ザジュ》
『あ、あ、あ…い、いやだよ…1人にしないで……』
???「いやぁぁぁぁあ!!」
???「ハァハァハァハァ……またあの夢…ですか…」
ベットで汗だくになっている少女――名を沖神 白兎という――は一言呟いて汗だくの体や服を洗う為、ベットを降りた。
白(はぁ…今年に入って20回目……ああ、そういえば、今日忌々しいあそこに行かなくてはならないんでした💧)
白兎が思っている忌々しいあそことは、大神神社の事だ。
白兎は今年で17歳になった。あの事件から10年の年月が経つ。
白兎は急いで着替え、形見である星型の指輪と二本の刀が入っている袋を持ち、アパートを出た。
この時、白兎の身に起こることを、誰も知るはずないだろう―――
最初のコメントを投稿しよう!