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ならばと思い、彼は背中に翼を創って空を飛ぼうと考えた。
結果、翼を生やす事には成功した。
テンプレだが、シンプルな天使の様な翼だ。
かなりの大きさがあり、その真っ白な翼を広げた姿はまるでグライダーのようだ。
しかし飛ぶことはできなかった。
当たり前である。人間に翼は無いのだから、どうやって動かせばいいのかイメージなんて出来ない。
残念ながら、この案はボツとなる。
次に、彼は透明な壁を宙に浮かせて、その上に乗ってスケボーのように空を移動する方法を考えた。
しかし、出来たのは空中に浮かぶことだけ。
バランスを取るのが存外に難しいのである。
まるでバランスボールの上に立たされているようで、壁を動かすなんてとてもできなかったのだ。
座った状態で空を飛ぶ、何てことはイメージが難しいし、もういっそのこと衝撃波を推進力にでもしてやろうかと考えたが、色々と問題点がある為これもボツとした。
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