My name is

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「姫、お急ぎください。この森を早く抜けねばなりません。」 他の騎士達とは、鎧の形や、腰に下げた剣の装飾に違う点が多々ある騎士が少女に話しかけた。 馬車のドアを開けながら、少女に中へ入る様言っている。 「しかし隊長、まだ彼に感謝の言葉を伝えていません。」 少女はやや落ち着きを取り戻したのだろうか。 静かだが、ハッキリとした声で騎士に返答している。 隊長、という単語から察するに、あの騎士はこの騎士達の中で一番の権力を持っているのだろう。 そして、ファンタジーで言う騎士隊長のテンプレとは。 過保護が行き過ぎて、勘違い。恩人に剣を向ける熱血バカ。 ここまでかなり王道な展開だったため、その可能性は大いにあり得る。 あの少女と隊長に話しかける時は気をつけて話さないと面倒な事になりかねない。
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