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「どーゆー展開だよコレ・・・。」
彼の言葉は木の葉が風に揺られるざわめきでかき消されていった。
意味不明な状況に呆然としていると・・・、
パキリ・・・、と乾いた音が後ろから聞こえて来た。
野生動物。
脳裏に真っ先に浮かんだその言葉が、少年の体を強く警戒させた。
緊張した体を動かして、彼が身構えながら後ろを振り返ると・・・。
右手に石でできた粗悪な斧を持ち、腰に汚い布を巻いて、おそらく先ほどの音をだしたのであろう折れた木の枝を右足で踏んでいる・・・。
酷く醜い外見をした小さな人型の生き物がいたのである。
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