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その綺麗な指先が、ブレイズの頬を愛おしそうに撫で回す。
「ブレイズさぁん。私の部屋まで案内しますね。」
グッ、と、シエラがブレイズの襟元を掴んだ。
そしてそのままシエラより30cmは身長の高いブレイズが引っ張られてゆく。
「いひゃぁあああああっあっ!!!」
ブレイズはわめき声をあげるが、シエラの謎の怪力になす術もない。
「哀れだな。」
「だずげで!!レンジィイ!!!」
シエラがブレイズの身体を部屋の外へと引っ張り出し、ブレイズの姿は見えなくなった。
だが、その絶叫は未だに廊下に響いている。
「何の騒ぎかと思えば、またあの2人なのね・・・。」
と、開けっ放しになっているドアの前に、ピアスが現れた。
「また、って、よくある事なのか?」
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