処刑の日(色んな意味で)

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メキィ、と聞いているだけで痛くなるような音を響かせて、男子生徒は吹っ飛ばされた。 だが、レンジの攻撃がこの程度で終わるはずもない。 吹き飛ばされた男子生徒の後ろには、闘技場の壁があった。 各闘技場に一つはあるもので、壁の上に、と言うか高い土台の上に観戦場所を設けたものだ。 嫌な音と共に壁にめり込んだ男子生徒に、レンジは容赦なくインディペンデンスの銃口を向ける。 タタタタタタタタタタタタッッ、と、乾いた銃声が合計12発響いた。 放たれた12発の銃弾は、壁に大の字でめり込んでいる男子生徒の身体の輪郭をなぞるように全てが外れている。 いや、外したのだ。 銃弾によって開けられた穴と男子生徒の身体との距離は1cmも無い。 均等な間隔で打ち込まれた弾痕を見て、男子生徒はぞっとした。 この世界に銃なんてない。 故に銃の知識も無い。
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