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見えなかった。
何時の間にか、自分の眼前には砕けた石台の破片。
そして遅れてやって来た顔面に走る激痛。
レンジが男子生徒の頭を掴み、地面に向かって勢いよく叩きつけたのだ。
「あーあ・・・。やっぱこうなるのか・・・。」
と、闘技台の端から2人の戦闘・・・、いや、レンジによる一方的な攻撃を見ていたグラハムが呟く。
始まる前からわかっていた事だが、やっぱりこうなってしまった。
一方的に嬲り、駆逐し、粉砕する。
まさしく嵐のような、自然災害の様なレンジに、男子生徒はなす術もない。
だが、レンジも相当手加減している様で、男子生徒は未だに意識を失っていない。
生き地獄だろう。
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