まぁ、嘘ですけどね。

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「あー…ったく、とりあえず行くぞ!」 「えっ、ちょっ!?待って!?」 「もう時間だっつーの!腹くくれ!」 「マジかよぉおお…!?」 真夜中の高速道路に、男の情けない叫びとトラックのエンジン音が木霊した。 「カカカッ…こりゃあ楽しくなりそうだぜ。」 彼等の去った後、サングラスをかけた男もそう呟いて場を後にした。 「なぁ…」 「なんだ。」 「ここ、人通り少ねぇんだな。」 「そういう道じゃねぇとこう言うトラックは走れねぇだろ。当たり前だ。」 「そうなのか…。」 彼等が課せられた罰ゲームは、【運び屋】。 怪しいホニャララを怪しい方々に受け渡すため夜道を短時間で走るというものだ。 「にしてもここら辺妙に家みたいの有るな…。」 「昔は村だったそうだ。今は廃村だがな。」 「へー。」 「…お前ちゃんと見張ってんのか?」 「見張ってる見張ってる。」 といいつつ男の視線は廃村のあちこちに釘付けである。 「……お前、生きて帰れなかったら呪うからな。」 茶髪の男が低い声でそう呟くと、黒髪の男は… 「…えっ、見張ってる、見張ってるって!」 ……まったく聞いては居なかった。 「話ぐらい聞けや!!」 その瞬間一瞬だけ前方から目を放したのが、後に仇となる。
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