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「…うんうん、見張って…!?一条、前前!!」
「えっ…うぉ!?」
男の声に前方に視線を戻すと、丁度交差点の部分で、前方に車が来ていた。
それもかなりの速度で。
「ちょっ…アレ確実に速度規制オーバーしてんだろ…!」
「やっべ、ぶつかるっ…!」
「…ちくしょぉおおお…公安めぇぇえ…人が下手に出てりゃぁ良い気になりやがって…!」
はい、如月ですよ。
みんなのアイドル如月さんですよ。
公安の奴等に資料集めを頼まれ、こんな山奥の村にまで赴くことになったよ。
笑えないよ。
「ぬわぁぁあぁ…ムカつくっ…公安めぇぇえぇ…!」
相当イラついていた私は、刑事の癖に速度規制なんて軽くオーバーしたまま走っていた。
「この道を抜ければ高速道路っ…と。」
そのままの勢いで高速道路へ突入した私の目には、次の瞬間に絶望が映っていた。
「ちょ」
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