第8話

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──10月半ば。 私の通う高校も文化祭一色に染まり始めていた。 「椿ーそこの刷毛取ってくれない?」 「ん?あっ、はいはい」 文化祭当日まであと10日となって、どのクラスも慌ただしく動いている。 もちろん私たちもそうで、今は看板作り中。 ちなみにカフェをする事になっていた。 「椿ちゃん!結衣ちゃん!これ、当日の衣装なんだけどサイズの確認だけしてくれる?おかしな所があったら直すから」 「うん、わかった。ちょっと待ってね」 裏方希望だったにもかかわらず、くじで負けた結果店員役になってしまった。 ひらひらしたスカートがものすごく……かなり恥ずかしい。 結衣と二人でトイレで着替えている最中、早くも本番が嫌になるほどだ。
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