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「あの!深海さんですよね?あたし、麻田結衣っていいます!」
教室に入って真っ先に出迎えてくれたのは結衣だった。
目をキラキラさせて悠斗さんと私を見比べている。
「話は良く聞いているよ、麻田さん。いつも椿と仲良くしてくれて
ありがとう」
「そんな!椿は私の親友ですから!椿を悲しませたら私が許しませんからね」
「肝に銘じておこう」
悠斗さんと結衣は私を余所に和やかに話を続けて、結局そのまま席に誘導された。
ちょうどおやつ時だからか教室内は沢山お客さんが居て、クラスメイトも忙しなく動いている。
おかげであまり注目はされていないみたい。
少し安心する。
「深海さんにも生で椿のメイド服を見て欲しかったんですけど……今着替えたらたぶんそのまま戻れなくなると思うので」
確かに今着替えたら手伝いに回されそう。
悠斗さんも残念だったなと苦笑している。
結衣も肩を落としているが、私だけはほっと息をついた。
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