第8話

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「あの!深海さんですよね?あたし、麻田結衣っていいます!」 教室に入って真っ先に出迎えてくれたのは結衣だった。 目をキラキラさせて悠斗さんと私を見比べている。 「話は良く聞いているよ、麻田さん。いつも椿と仲良くしてくれて ありがとう」 「そんな!椿は私の親友ですから!椿を悲しませたら私が許しませんからね」 「肝に銘じておこう」 悠斗さんと結衣は私を余所に和やかに話を続けて、結局そのまま席に誘導された。 ちょうどおやつ時だからか教室内は沢山お客さんが居て、クラスメイトも忙しなく動いている。 おかげであまり注目はされていないみたい。 少し安心する。 「深海さんにも生で椿のメイド服を見て欲しかったんですけど……今着替えたらたぶんそのまま戻れなくなると思うので」 確かに今着替えたら手伝いに回されそう。 悠斗さんも残念だったなと苦笑している。 結衣も肩を落としているが、私だけはほっと息をついた。
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