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そんなトーマは一人でブツブツ呟いていた。
トーマ「あーあ…暇だわー。何なの?皆本当に何なの?リーダーのマーサは
マーサ『旅に出る。もっと強くならないと。』
とか言って本当に旅に出るし、ケラトは
ケラト『ちょっと知り合いのラミア抹殺してくる。』
と言ってどっか行って、エリザは
エリザ『あのトカゲ撃ち抜いてきます。』
で、ありとあらゆる銃器持っていくし、ヒバナはヒバナで
ヒバナ『ちょっと修業してきます。』
とか言って荷物持って行ったし。
本当にこのパーティーは………
自由か!!」
と言いながら酒を一気にあおる。
トーマ「ちくしょう…前衛が誰もいないから依頼受けても蛮族とかにフルボッコにされるだけだし…他のパーティーに入っても気を遣われて変な空気になること間違い無し…。うぅ…暇すぎて死ぬ…。あー酒うめー。」
ゴクゴクと酒--周りに散らばってる空の瓶を見るに十杯は軽く飲んでる--を飲む。
と、その時、店の入口が開け放たれた。
そのまま、一人の人物がずかずかと入ってくる。
冒険者や賞金稼ぎ達は、その姿を一目見るや否や目を背ける。
中には頭を抱え込む者まで…。
しかし、トーマは入口の扉に背を向けて座っているのでまったく分からない。
少なくとも、(ああ、誰か入ってきたのか)と思うくらいである。
その人物は酒を飲んでいるトーマの肩に手を置く。
?「やぁ、トーマ。久しぶり。」
トーマ「ん?どちらさん?」
と言って後ろを向いた瞬間、トーマはまるで魔法の棒によって石にされたかのように動きを止めた。
そして 彼は 一切の行動を 止めた。
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