どうしてこうなったbyトーマ

4/5
18人が本棚に入れています
本棚に追加
/93ページ
その人物は、女だった。 いつもはボサボサのロングの赤褐色の髪を一纏めにし後ろで括り、ポニーテールにしている。 顔は、美人の部類で、勝ち気そうな目に、不敵さを感じる口。 そして、何よりも目を引くのは、その白衣。 そう。よく科学者が着ているような純白の白衣である。 その者の名は、カラン。 数ある天才の中でも特に異彩を放つ今世紀最大の天才、または天災と呼ばれる魔動機術の先駆者である。 その手はありとあらゆる、修復さえ困難で、強化するなど到底無理だと言われた魔動機文明時代の遺物を完全に修復し、あまつさえ強化するほどの奇跡を起こす手を持っている。 しかし、異彩と呼ばれるのは、然るべき理由がある。 それは、性格。 いや、性格は豪気で大胆不敵で好奇心旺盛なのだが、それが災いしてか、自分が修復、強化した物の力を試したがるのだ。 自分の研究所を持ち、そこで魔動機械の試験運転をしているが、そのせいで、新しい建物なのに既にボロボロになっている。 過去に、魔動機術協会からの依頼で埋葬機関がカランを連れ戻そうとしたが、その時に試験運転していた魔法生物クインドゥームの相手をさせられ、勝てない相手なのでカランの助手のイアンを人質に取り、事なきを得たという最悪のエピソードがあるのだ。 トーマ(…またお前か。これは巻き込まれるフラグだな。) カラン「今、暇?」 トーマ「いえ全く。」 即答で返した。 トーマ(冗談じゃない!巻き込まれるのだけは嫌だ!) と、カランが懐から何かを取り出す。 何か、黒光りする物体を…。 カチャッ。 カラン「今、暇?」 トーマ「はい暇です凄く暇ですなのでその銃器を下ろして下さいお願いします。」 もの凄く脅された。
/93ページ

最初のコメントを投稿しよう!