Ep2

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二人は木刀を構えた。 すると、これまでニコニコしていた侠華の顔が、いきなり真剣な表情へと変わった。 侠「…いざっ!」 掛け声と共に侠華は土方に斬りかかっていった。 土「!?」 土方は目を疑った。 まばたきをした次の瞬間、侠華が目の前にいたからだ。 ガキィ 大きな音と共に木刀がぶつかり合った。 土「…クッ」 侠華は余裕の表情だが、土方は顔を歪めた。 土(女のくせして何て力だ…) 二人の押合いを見ていた隊士達は、目の前の光景に目を丸くしていた。 隊(あの副長が…負けてる。) 近「なかなかやるなぁ、侠華ちゃん。さすが、トシの妹なだけある。しかし、やはり女じゃ男の力には勝てないだろう。」 近藤は微笑ましく見ていたが、沖田は珍しく真剣な顔で見ていた。 沖「そうでもねェみたいですぜィ。」 ズズッ 僅かにだが、土方の足が後へと下がっていた。 それを見た侠華は、少し笑みを浮かべた。 次の瞬間。 侠華は土方の足をはらい、木刀を打ちつけた。 バシッ 激しい音と共に、土方の手から木刀が離れた。 全員「!?」 その場にいた侠華以外の全員が、驚きの表情を隠せなかった。 近「トシが…負けた…?」 土方は、何が起こったのかまだ分かっていない様子で、その場に立ち尽くしている。 沖「はーい、終了。礼!」 沖田の声で2人は礼をした。 侠「手合わせありがとう、兄貴。」 侠華は少し汗を浮かべて笑顔で言った。 土「………おう。」 土方は、まだボーッとしている。
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