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少女が寝ている部屋に着いた。
そこには、襖にもたれた沖田がいた。
近「オォ、総悟!お前も帰ってたのか。」
近藤は、沖田を見ると嬉しそうな顔をした。
沖「近藤さん、それよりこれを…。」
沖田は体の向きを変え、部屋に近藤を通した。
近「!?」
近藤は、布団で眠っている少女を見て驚いたが、誰かに似ていると思った。
近(どこかで見たことある気がするんだがなぁ………。まぁ、気のせいか。)
近藤は、土方と沖田の方へ向き直った。
近「で、何があったんだ?」
少しうつむいた沖田を横目で見た土方は、これまでの経緯について語った。
近「うーん…。要するに、総悟が原因だってことだな。」
近藤は腕を組み、まだうつむいている沖田を見ながら言った。
それを聞いた沖田はハッと顔を上げた。
沖「近藤さん!こいつを此処へ連れてきたのは、土方さんですぜィ。」
近藤は、沖田をなだめるように言った。
近「まぁ落ち着け。もし何かあったら、責任は俺がとる。」
土沖「!?」
2人は目を見開いた。
土「近藤さん、原因は総悟なんじゃ…」
土方は驚いた顔で近藤を見た。
すると、近藤は2人を交互に見て、微笑んだ。近「お前らが何かしでかすのは、とうに承知済みよ。だが、そんなお前らを抱えていく覚悟ぐらい、俺だって持ってる。」
土沖「近藤さん……」
2人は、近藤の心の広さを改めて実感した。
少しの間、部屋に沈黙が漂ったが、土方が口を開いた。
土「つか、こいつどうすんだ?」
近藤は、少女をじっと見た。
近「うーん…。とりあえず、目を覚ますまでここに寝かせておくか。」
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