3人が本棚に入れています
本棚に追加
「アリッサ、妖精一体、貸してくれない?」
「え?あんたバカ?」
「否定はしないが」
「しなさいよ、バカ」
聖沍は目をぱちくりさせ、なんでバカ呼ばわりされた?と思い
アリッサはアリッサでなに今さらそんなこと言ってるの?と聖沍をバカにした顔をした。
「桜川、アリッサの妖精は彼女の命令で動きます、貴方の命令は聞きませんよ」
暇そうにしていた桐太が説明。
「あ、そうだっけ」
「そうよ、なによ今更」
「失礼」
聖沍は頭を掻きながら少し赤面。
「さて、じゃあ、席に戻るわ、次は寝ないでよね」
ビシッ
「お、応」
鼻先に指を突き立てられビクッとなり、おずおずと頷く聖沍を尻目に彼女は自分の席に戻っていった。
「大変ですね」
「いや、なんであんなに怒られなきゃ」
キーンコーンカーンコーン
笑う桐太と小首を傾げる聖沍やその他の生徒達の会話を打ち切るように、チャイムが学校中に鳴り響いた。
最初のコメントを投稿しよう!