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盛り上がり始める地表。しかし、聖沍は気にせず走る。
「世にそのある姿を示せ!巨神城・雷山!(きょしんじょう・らいざん)」
「うお」
朔羅の号令で地面は大きく揺れ、聖沍はバランスを崩し、片膝をつく。
ゴゴゴ
盛り上がり続け、大人の背丈の二倍以上になった土。
それに罅が入り、割れた。中から出てきたのは、大人の背丈の二倍以上の岩でできた、半身だけの巨人。
巨人は握力を確かめるようにグーパーグーパーする。
「あちゃぁ、巨人(ゴーレム)」
彼は憎々しげに巨人を見上げ、舌打ち。
朔羅が得意とする魔術で、巨人を作り、使役する。
アリッサの妖精の様に同時に何体も使えないが、それ以上の能力を持つ。
巨人はこぶしを振り上げ、聖沍に振り下ろす。
それはまさに槌か隕石か。
聖沍は体を横に転がし、回避。
先ほどまで聖沍がいたところには大きなクレーターが出来ていた。
「やっぱり鬼畜」
「うふふ」
苦笑いを不敵な笑みで返す。
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