その1!

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盛り上がり始める地表。しかし、聖沍は気にせず走る。 「世にそのある姿を示せ!巨神城・雷山!(きょしんじょう・らいざん)」 「うお」 朔羅の号令で地面は大きく揺れ、聖沍はバランスを崩し、片膝をつく。 ゴゴゴ 盛り上がり続け、大人の背丈の二倍以上になった土。 それに罅が入り、割れた。中から出てきたのは、大人の背丈の二倍以上の岩でできた、半身だけの巨人。 巨人は握力を確かめるようにグーパーグーパーする。 「あちゃぁ、巨人(ゴーレム)」 彼は憎々しげに巨人を見上げ、舌打ち。 朔羅が得意とする魔術で、巨人を作り、使役する。 アリッサの妖精の様に同時に何体も使えないが、それ以上の能力を持つ。 巨人はこぶしを振り上げ、聖沍に振り下ろす。 それはまさに槌か隕石か。 聖沍は体を横に転がし、回避。 先ほどまで聖沍がいたところには大きなクレーターが出来ていた。 「やっぱり鬼畜」 「うふふ」 苦笑いを不敵な笑みで返す。
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