その1!

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三角形の形をした超巨大な島、もはや大陸と言っても過言ではない島。 中心に巨大な山がそびえ立ち、それを囲むように湖があり、川を四方に延ばし、海へでる。 山頂からは湖の水源といえるであろう、滝が流れている。 その島の東に位置する都市、パラデェティカ。 少し寒冷なこの都市に龍嵐魔術学園はあった。 「えー、だからここを」 「ZZZ」 今は授業中で、ここ二年卯組では数学が行われており、教師が黒板に数式を書いている。 「ここをXとすれば」 「ZZZ」 「……………」 「ZZZ」 「おい、桜川」 「ZZ………えい!?」 今の今まで寝ていた、聖沍はがばっと起きた。 『クスクス』 辺りからは他生徒の笑い声が聞こえくる。 「寝るなよ。しかもいびきかいて」 「か、かいてました?」 「盛大にな」 「す、すみません」 やっちまった、と彼は頭を抱える。教師はため息一つ。 「実戦演習後なのはわかるが、ぐっすり寝すぎだ」 「はい、すみません」 「たく」 教師は呆れながら授業を再開する。 『クスクス』 注意されている最中もあとも笑いは起きた。 「はぁ」 今度は聖沍が小さくため息をついた。
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