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他にもパーティはいるのだが
キーンコーンカーンコーン
聞きなれたチャイムが授業終了を告げる。
「じゃあ、ここまで」
「起立!」
委員の号令で全員が立ち、
「礼」
『ありがとうございました』
生徒達は礼をし、教師は教室から出ていった。
教師がいなくなったのを皮切りに生徒達の気は抜け、あるものはトイレ、あるものは友達の元へ。
「おい、桜川」
「あ?」
ニヤニヤした男子が数名、聖沍の元へくる。聖沍はぶっちゃけ相手にしたくないな、と顔に出して返答。
「鼾凄いな」
「ああ、またやったよ」
「気を付けろよ?」
「無理です」
『アハハハハ』
「……………」
笑いあう野郎共のすぐ裏に、むちゃくちゃ不機嫌そうな女子が一人。
ちょうど聖沍の目の前にいるのと、そのにらみつけるような視線が自分に向けられているので彼は固まった。
野郎共もその彼女から放たれる威圧的なものに気付き、裏を向き、
サーと蜘蛛のこを散らすように逃げていった。
「あ、アリッサ」
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