その1!

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その彼女の不機嫌さを知らないかのように、彼は、よっ、と片手を上げて挨拶。 アリッサ・コーズウェイ 桐太の他にパーティを組んでいる魔術師少女。 短く切り揃えられた金髪にヘッドドレス。 整った顔つきに鋭い眼差し。 彼女の肩には手のひらサイズで簡素なドレスを着た少女がいた。 彼女の使用する魔術、妖精。 この世に満ちる、目に見えない力を魔術で集め、具現化したもの。 それを彼女は大量に使役する。 妖精使いの異名を取る彼女。 ちなみに妖精は彼女の魔力さえあれば無尽蔵に使役、生成できる。 「あんたねえ、寝るな、て何回もいったでしょ?」 アリッサは不機嫌丸出しに聖沍に言う。 「仕方ないぜ、眠いのだから」 さらりと言う。それは火に油を注ぐというもの。 「はあ!?あんたねぇ、それで成績落ちるんだけど!成績落ちたら、パーティ自体、メンバーの成績も落ちるのよ!わかってんの!?」 「う……」 痛いとこ突かれた。
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