この声が貴方に届くように

第三話 部活

そんな元気よく返事をする橋本さんに俺は、ケータイに文字をうって画面を見せる

『寒いのに元気だね…橋本さんは…俺はこの寒さで元気になれないよ…』

それを見せた後、俺は苦笑いして、橋本さんが来るまで聴いていたポケットに入っているenhonとか言う会社のプレイヤーの電源を切る。

「あー私は寒いのに強いほうだからだよー。」

と言うものの、橋本さんの姿を見ると、ピンクのマフラーにその上にスカートより少し長いくらいの薄肌色のロングコートとニーソソックスという、冬完全装備だった。

まぁ…上はあったかいかも知れないけど女子は長ズボンとかじゃなくスカートだから寒いだろうけど…かなり防寒体制だよこの子。

そんな彼女に俺は

『完全防寒じゃないか…』

「気っのせいでーす」

語尾に星か音符が付きそうな声で橋本さんはそう言った後、彼女はマフラーに顔を埋めた。