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4月。
季節の変わり目、春、桜。
今日から高校2年だ
去年は楽しかったな。
今年もこの高校で友達と―「優、転校だから道はこっちじゃないよ。」―過ごせないな…。
「お母様?それは一体どういうことでいらっしゃられりるのれふか」
「何を言ってるのか解らないけど可愛いから許すわ。」
「うるさいばか!」
「親に向かってばかとはとんだばか娘ね!!」
「娘じゃないわ!息子だ!!」
こんな母さんを持って、僕はなんて虚しい人なんだ…。
「優が転校するのは父さんのお財布が原因よ。学費とかそっちのが圧倒的に安い上に設備、就職率が良いのよ。」
「はぁ…」
父さん…どんだけパチンコで負けたんですか…
今なら絶賛、僕の拳をプレゼントしますよ…。
「でもそこ寮なんだよね」
「えっ…母さん、じゃあ僕は―「あっ、寮についての話を学校にしてなかったわ。」―………家から追い出すの…?」
「しょうがないじゃない。ぁ、もしもし瀬川優の母ですけど―」
はぁ…この年で一人暮らしか…あ、でも寮だから同室の人とかいるのかな?
全くイメージが付かないけど…
「えっ!?」
母さんがびっくりして高い声を出す。
「仕方ないですね…優は女の子みたいだから問題ないのでそれでお願いします。」
「母さん?失礼なこと言わないで?僕は男―「の娘、だよねっ。」―………はぃ」
母さんの顔が怖すぎた為に頷いてしまった。
「と、言うわけで。優、悪いけど女子寮になるわ」
「………は?」
「なんかね、申請が遅くて男子寮の空きがなくなったみたいでね、仕方なくww」
「仕方なくないよ!?何、えっ?おかしいよ!!!」
「と、言うわけで。優はこっちの制服ね。」
といって、スカートのある女子の制服を手渡される。
「いい?学校では女の子で通すのよ?」
「そんな使命受けたくないです!!!」
こうして母のくそミスにより、僕は身分を隠し男の娘として学校に存在しなければならなくなってしまった。
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