2 助け

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雪乃さんは海皇寺さんを見る。 「えっと…名前、教えてくれるかな?」 雪乃さんはニコッと笑った。 「神崎 春です」 「春ちゃん、小学生でしょ?」 「いえ、中1です。」 私がそう言った瞬間皆が吹いた。 「雪乃、しつれーだぞ。」 海皇寺さんは大爆笑していた。 「ごめんねっ!!ホントにごめんねっ!!」 雪乃さんはしゃがんで手を合わせ、謝る。 雪乃さんの長い髪が床についた。 「…いえ、気にしてませんから。 私はにっこりと笑った。 「…そう、ありがとう。で、春ちゃんは鍛えて欲しいの?」 「はい。海皇寺さん達を助けたいんです。」 私は雪乃さんをじっと見た 「ふふっ、絆達を助けたい…ね。わかったわ。」 「じゃあ…!!」 海皇寺さんは雪乃さんを見る。 「でも、ダメ。この子には才能がないわ。」 才能が…ない… 「頼む。こいつだけしか動物王国を救えないんだよ!」 海皇寺さんが雪乃さんの肩を掴む。 「ダメなの。才能がないっていってるじゃない。」 「でも…!」 海皇寺さんは雪乃さんの肩を掴む力を強めた。 「痛いわ。放して」 雪乃さんは海皇寺を睨むように見た 「あ…わり…」 私は嫌だった。 何が嫌なのかはわからない もしかしたら、海皇寺さんが雪乃さんに触れているのが嫌なのかもしれない。 とにかく嫌だった。 「お願いします、私を鍛えてください。どんな事でもします。」 私は雪乃さんに頭を下げた。 「はぁ…仕方ないわね。私の出すミッションをクリアしたら考えるわ。」 ミッション… 「するの?」 雪乃さんは薄ら笑いを浮かべて私を見た。 「します。させて下さい。」 「ふふっ。そう言うと思ったわ。」 ~ミッション~ 1・魔術で大きな石を割る 2・呪文を80文覚える。 3・モンスターを倒す
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