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「魔力?」
「魔力については、この本に載ってるわ。呪文もね。」
雪乃さんは厚い本を私の腕に置く。
ズシッと重くなって、私の腕の関節はパキッと鳴った
「大丈夫?」
佐実川さんは心配そうに私を見た。
「あ、はい。そういえば、琥珀は…」
すっかり忘れていた。
「あぁ、琥珀なら少し前に寝たよ。もう一時だしね。」
琥珀は壁にもたれかかって寝ている
私は時計を見た。
本当だ。
「特訓は明日からにして寝たら?寝不足になったら明日辛いわよ。肌にも悪いし。」
雪乃さんは奥の部屋に入って行った。
「あ…はいっ!」
「僕達はどこに寝たらいいかな?」
佐実川さんは雪乃さんに聞いた。
「二階の部屋ならどこでもいいわ。布団は部屋の隅に置いてあると思うわ。足りなかったら言って。」
「了解。じゃ、おやすみ。」
佐実川さんはそう言って、琥珀を抱き上げて階段を上がっていった。
「雪乃、聞きたい事があるんだけど。」
「何よ。」
「後でな。」
「わかったわ」
「…おやすみなさい。」
私はそう言って二階に上がった。
どの部屋にしようかな…
私は階段から2つ目の部屋に入った。
「ん?」
げ、佐実川さんだ…
「あ、貴方この部屋だったんですか。失礼しました。」
私は部屋を出ようとした。
「あ、待って。」
「何ですか?」
「…ううん、おやすみ。」
変なの。
私はそう思いながらお辞儀して部屋を出た。
その後階段から3つ目の部屋に入り布団を敷いた。
ボフッ
私は布団に入り、すぐに寝てしまった。
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