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「…ん…」
誰かの声が聞こえる。
「…は…ちゃん」
聞いたことある声だ
「春ちゃん?」
あぁ、佐実川さんだ。
どうやら私は頭痛で気を失ったらしい
「…ごめんなさい。」
私は謝った
「大丈夫。まだ10時だから」
なんだ、まだ10時か。
「ごめんなさい。」
口はずっと謝ってばかりだった。
「春ちゃん?」
「ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんな…」
なんで。
何でこんなに謝るのだろう。
「ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさ…」
「春ちゃん!!」
佐実川さんは私を抱きしめる。
「ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。」
口が止まらない。
そして、涙が止まらない。
「どうしたの?春ちゃん?」
「ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。」
こんなことばかり言っているから、自分自身が怖くなってきた。
私はこのまま、狂って死んでしまうのだろうか?
「ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。」
「春ちゃん。何があったの?」
何もなかった。
「ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。」
佐実川さんは私の頬に触れる。
「ごめ…」
チュ
部屋に小さなリップ音が響く。
佐実川さんが私のおでこにキスをしたのだ
「ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。」
涙は止まっていた。
「ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめ…あああああ!!!!!!」
私はそのまま気を失った。
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