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「春ちゃん!!」
「春!!」
「春…」
「春ちゃん。」
私は目を開ける
佐実川さん 海皇寺さん 琥珀 雪乃さん
みんなが私の顔を覗き込んでいた
「春…!!ゴホッゲホゲホッ!!大丈夫…?」
琥珀が涙目で言う
「大丈夫…だよ。琥珀こそ…大丈夫?」
息がしにくい。
苦しい
頭も痛い
体が重い
だるい
「春ちゃん、本当に大丈夫?」
佐実川さんは私のおでこに手を当てた。
「熱があるよ。雪乃。」
佐実川さんは雪乃さんを見る
「ん。春ちゃん、これ飲んで。」
雪乃さんは私の前に粉薬を置いた
「雪乃、春は、ただの風邪か?」
「雪乃、春は死なないよね…?」
「だだの風邪ね。春ちゃんは死なないわ。大丈夫。」
雪乃さんは皆を見て、ニコッと笑った。
「良かった…。ね、春。」
琥珀は私の顔をじっと見た。
「ん…?」
話し掛けないで。
そう言いたかった。
なぜかわからない
最近、わからないことが多い。
自分自身がわからないのだ。
もういい。
何も考えたくない
死にたい。
「僕に何か出来る事は…」
琥珀の声がどんどん遠くなる。
私は深い眠りに落ちた。
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