2 助け

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「痛かったな~、さっきのビンタ。」 佐実川さんは私が叩いた方の頬を触った 「知りません。貴方が悪いんでしょ。変態。」 「春、お前に頼みたい事があるんだけどさぁ…」 海皇寺さんが真剣な顔をして言った 「何ですか?」 「待って。もう少し後でも…」 「駄目だ。今、言った方がいい。」 何の話だろう? 「でも…!!」 琥珀が泣きそうな声で叫ぶ 「大丈夫だ。」 「嫌だ。また、あの時みたいに…」 「ならない。絶対に。」 あの時…? 「僕、知らないから。どうなっても知らないよ!」 琥珀は泣いていた。 あの時とは何なのだろう 「あぁ、わかった。…春。」 いきなり名前を呼ばれ、私はビクッとなった 「何ですか?」 「頼む、力を貸してくれ。」 海皇寺さんは私に頭を下げた。 「どういうことですか?」 私は理解が出来なかった。 「今から話す事を信じると約束出来るか?」 「…はい。」 私の口は勝手に動いていた。 「…俺達は、動物王国の王子の息子だ。そして、動物王国から逃げてきた。で、今、動物王国は崩れかけている。それを助けるために人間の力が必要なんだ。」
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