タクシー

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先日、僕は出掛けるためにタクシーを家の前まで呼びました。 到着したタクシーに乗り込み、初老の運転手に場所を告げ出発する。 某レストランに向かうのだ。 僕は今日、そこで四年間付き合った彼女にプロポーズをする。 そのためにレストランへ レストランへ、レストランへ 「最近」 運転手が突然話始めた。 「最近、怖い話とかよく聞くんですがね」 「そうなんですか、流行ってますよね。僕は苦手ですけど」 僕がそう返すと、運転手は優しく微笑んだ。 「はは、そうですか。私は結構好きで……というか慣れてしまってね。タクシーに幽霊とか乗っててももう全然」 「やめてくださいよお、このタクシーにいたりしたら気絶しちゃいます」
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