桃園の誓い

13/98
490人が本棚に入れています
本棚に追加
/105ページ
俺「お陰様で。間接極められても悲鳴をあげれるくらいは元気になったぜ」 丁原「ほっほ。それは何より」 俺「お礼と言っちゃあ何だけど、後で拉麺食わせてやるよ」ふーふーせずにな。 呂布「俺様にも?」 うるっとした瞳で見るのを止めなさい。いやしんぼめ。 俺「……?」 冗談を交えて話をしていると呂布の他に視線を感じる。 見てみると盧植がこちらをじっくりと見ていた。何だ?。 盧植「ふむ……随分と珍しい服装をしておるな……」なるほろ。やっぱりあの花Tシャツは目立つか。 盧植「こちらの方は?」 丁原「そこら辺に落ちていたのを拾った。名前はまだ無いのぅ」我輩は猫では無い。 俺「あるっつーに…俺は」 自己紹介しようとする俺の肩に不意に手が置かれる。見ると劉備が嬉しそうにしてやがった。そう来たか。 劉備「よろしくな。名無し!」 俺「あぁ。馬鹿」 劉備「せめて弟子子って付けてよぉ……」ざまぁwww。 ……ふぅ。軽く劉備からの仕返しを流しつつ改めて自己紹介をする事に。 俺「えと。姓は霞。名前は拳。字は」 呂布「志郎だっ」あんがとよ。 丁原「ふむふむ」 何かを考える様に何度か頷くじじぃ。 丁原「ふむ……ワシは丁原。字は健陽と申す」 手を組みペコリと頭を下げてお辞儀を見せる。 俺「あ」 慌ててお辞儀を返す。条件反射って凄ぇ。河童だったら即死だった。 呂布「うむ」 釣られたのか、合わせて呂布もお辞儀をする。 軽い会釈から頭を上げると、まるで猫でも見る様な人懐っこい笑顔で、丁原が呂布と俺を交互に見比べる。 それから。 丁原「いい拾い物をした」ぽつりと。誰に言った様子でも無く、そんな呟きが聞こえた。 俺「呂布にも言われたよ」 一人ごちた様な呟きに返事を返してやる。 丁原「ほっ。……ほっほっほ」 驚いた様な。嬉しい様な。そんな表情を見せて大笑いをあげるじじぃ。何がそんなに嬉しいやら。 呂布「?」 隣も不思議顔である。 俺「で。あんたは?」 笑いマシーンになったじじぃは放っておいて、もう一人のじじぃに話し掛ける。 盧植「ふむ。先程呼ばれておった通り。姓は盧。名は植。字は子幹。…塾を開いておってな。勉強嫌い達に教えを説いておる」 劉備「うぅ……個人攻撃止めてよぅ」 盧植「ふん。なんならお主も来てみるか?」 遠慮しときます。
/105ページ

最初のコメントを投稿しよう!