桃園の誓い

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と、言う話を神様から聞かされて、三国志世界に送られたのが数時間前。 俺はと言うと。 俺「……み……水……」 何処かの救世主みたいに水を求めてさ迷ってました。 俺「あんにゃろう……「世界に行ってQ」とか言いながら、いきなり人の頭をPCモニターに叩きつけるんだもんなぁ……」 しかも荒れ果てた大地に召喚しやがって。見渡す限り何も無いじゃないか。 一体全体……ここは何処なんだ?。 さっきから歩きすぎて身体が悲鳴を上げてるぞ。ぎゃあああ。って。 俺「はぁ…はぁ…だー……もう駄目だっ。一歩も歩けねぇ!」 その場に座り込む。 俺「喉渇いたーお腹空いたーエロゲやーりーたーいー」 身体をじたばたさせてみる。 俺「……不毛だ……」 無駄な体力を使ってしまった事をかなり後悔した。 おかげさまで腹の虫が更に大きな声で鳴いてやがるぅ。 俺「………」 ただ何もする気が起きなくて呆然と空を見上げてみる。 俺「……青いなぁー……」 眠い。 まさか、こんな所で野垂れ死にするなんて思いもよらなかった。若干だが、頭の片隅に英雄を気取りながらこの世界に居る俺が思い浮かんでいたんだ。 ちくしょう。 神様め。世界を救うって話なんだから特別な力ぐらい与えてくれてもいいだろうに。 例えば。 俺「……呂布の様に…最強の武が俺にあったり…なん……て……」 その時。太陽を隠す様に、影が俺を覆った。 誰かが居るんだろうか?。 目を凝らそうとする。 あ。駄目だ。 疲れすぎて……意識が……途切れる……。 「……ザッ…ザッ」 ?「……呂布?」 「……だよ…」 「……しゃー……」 「……また…戦…」 遠巻きに聞こえる声。 鼻をくすぐる何とも言えない美味そうな匂い。 何よりも俺を目覚めさせた物は。 「ぐぎゅるるるるる」 腹の虫だった。 俺「……んん?」 目を開けると。 ?「………」 くりくりとした瞳が俺を覗き込んでいた。 俺「……可愛い」 腹が減りすぎたのか。歩きすぎて脱力したのか。 驚く気力もなく。 印象的な感想だけが口をついて声に出ていた。 ?「!?」 ぼんっと音が出そうな勢いで赤面する女の子。 ?「じ……じーじ!起きた!起きたぞ!?」 そのままドタドタと慌てて走って行ってしまった。 少し間を置いて。 俺「……生きてる…よなぁ?」 身体を動かしてみる。
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